理学療法

筋トレ、ストレッチ以外で筋出力低下、可動域制限を短時間で改善する方法!

三好 裕也

日本の理学療法士・ピラティスインストラクター。藤沢市の整体ピラティスサロン「Miyoshi整体サロン」を運営。YouTube登録者8万人突破! →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

理学療法士の三好です。

 

今回は、筋力低下や関節の可動域制限の改善方法として、筋トレや可動域訓練、ストレッチを行っている方は多いと思いますが、それ以外の方法で筋力や関節の可動域制限を短時間で改善する方法を伝えていきたいと思います!

 

今回の内容は、かなり効果が出やすいのでぜひ実践してみてください。

 

患者さんの可動域制限や筋出力低下の原因を見るとき、筋肉の滑走性不全について評価していますか?滑走性が悪くなっているといくら筋肉をストレッチしても、筋力トレーニングをしても改善されにくくなります。滑走性を改善してからそういった訓練を行うことで本来のパフォーマンスを取り戻すことにつながります。逆に滑走性を改善しなければ元に戻すことは難しいです。

 

滑走性不全とは何か?

 

ここでいう滑走性不全とは、筋肉の隣接組織に対する滑走性のことです。

 

筋肉は他の筋肉や脂肪等と隣り合っています。その隣り合った筋肉と癒着を起こしていると筋肉の単一の滑りが悪くなり、筋肉の動きが制限されます。隣り合った組織と癒着を起こしていることで筋肉の動きが制限されている状態が滑走性不全を起こしている状態と言えます。

 

 

なぜ滑走性不全が起きるのか?

 

滑走性不全の原因は周辺組織との癒着です。

 

癒着は組織に炎症が起きた時、傷口等を修復するために分泌される物質によって治癒過程で間違った部位をくっつけてしまうことで起きます。OPE後や炎症が起きて疼痛を生じた時期があった後に癒着によるROM制限が起きている方はかなり多いです。

 

そのため、創部周囲の癒着は早めに改善してあげることが大事です。創部周囲は見逃さずにしっかりと治療するようにしてください。

 

 

滑走不全の評価

 

ではどうやって滑走不全の評価をするのか?

 

滑走不全は筋肉と筋肉がくっついてる状態、そのほかの隣接する組織とくっついている状態なので、筋肉が単独で触知できない状態になっています。それを見てください。

 

例えば、変形性膝関節症で膝の伸展制限がある方の場合。

 

  1. まず伏臥位で半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋、腓腹筋を触診。
  2. 健側と患側で比較してまず硬さがあるかどうかを見る。
  3. 患側は柔軟に押し込むことができずに張っているところがあります。
  4. 硬い部位の筋を直接つまんで触知することができるか確認。
  5. これも健側と患側で比較。
  6. 健側はつまめるのに患側がつまめないことが多い。

 

このように、膝の伸展制限に関わる筋が単独でつまむことができるかどうかを見てください。つまむことができない場合は隣接する組織と癒着をしていて、滑走不全が起きています。

 

 

滑走不全の改善方法

 

 

では、どうやって滑走不全を改善していくのか?

 

臨床で多く経験するのは、変形性膝関節症の方で膝の伸展制限のある方です。大腿二頭筋や半腱様筋、半膜様筋の短縮、滑走不全で伸展制限が起きていることが多いです。滑走不全により筋出力の低下も合わせて起きています。

 

例、半腱様筋の滑走不全の改善方法

 

  1. 伏臥位で半腱様筋を触知。
  2. 膝を屈曲位にする。
  3. 膝屈曲方向運動してもらい、収縮を確認。
  4. 半腱様筋を直接つまむ。
  5. つまんで、半腱様筋の線維方向に垂直に動かす。

 

はじめは硬くて動きにくいですが、動かしているうちに柔軟に動くようになってきます。隣接する筋と引き剥がすように動かしてあげることがポイントです。

 

このように滑走不全の評価、治療をしてROM制限や筋出力低下を改善してあげてください。必ず良い結果が出ると思います。

 

まとめ

 

  • 滑走不全は筋肉と隣接する組織の癒着によるもの。
  • 評価は筋肉を直接つまむことができるかどうか。
  • 治療は筋肉を緩めた状態でつまんで線維と垂直方向に動かしてあげる。
  • 隣接する筋からしかkり引き剥がす。

 

今回は滑走不全に対してのまとめでした!

スポンサーリンク

スポンサーリンク

  • この記事を書いた人

三好 裕也

日本の理学療法士・ピラティスインストラクター。藤沢市の整体ピラティスサロン「Miyoshi整体サロン」を運営。YouTube登録者8万人突破! →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

-理学療法
-