記憶するのって難しいですよね?本を読んだり、テキストを読んだり勉強してもなかなか記憶ができなくてせっかく勉強した時間が無駄になってしまうといたことで悩んでいませんか?そんなあなたに、今回は記憶についての理解を深めて、確実に記憶し自分の成長につなげる方法を紹介していきます。
記憶とは?
記憶の過程
まずは、人はいかに物事を覚え、思い出すのか。この過程について説明していきます。記憶とは何か?と考えたときに、記憶とは何かを覚えることだというふうに考える人が多いと思いますが、正しくは記憶というのは、情報が入ってから出ていくまでの過程をまるまる含めて記憶と言います。
記憶の過程は次の段階からなっています。
- 記銘
- 保持
- 想起
記銘
記銘とは、情報を内部に取り入れる、心に刻み込むといったことです。情報を自分の中に取り込む過程ですね。
保持
保持は取り入れた情報を一定時間自分の中に保っていることですね。
想起
想起は、保持されていた情報が一定時間のあとに外に出されることです。
入ってきた情報を自分の中に刻み込み、溜め込んで、一定時間が過ぎた後にそれを外に出す。この過程をひっくるめて記憶といいます。
記銘、貯蔵、想起のどれか1つでも欠けてしまうと、記憶が機能しなくなります。例えば、IPhoneで音楽を再生しようとしたときに、音楽がしっかりとダウンロード(記銘)されていなければそもそも音楽を再生することができません。音楽がダウンロードされていても、その音楽を検索し見つける(想起)ことができなければ再生することはできません。
短期記憶から長期記憶へ移行するコツ
短期記憶は別名ワーキングメモリ(作業記憶)というふうに呼ばれます。何か作業するときに短期記憶の情報を使用するからです。短期記憶をすることができるから私たちは作業をすることができます。ただ短期記憶はとても容量が少ないんです。
例えば、本を読むときには、膨大な文字を視覚によって入力することになります。これらの全ての文字を記憶する事は難しいですよね。そこで、記銘という作業を使って選択的に記録することで情報量を減らしています。短期記憶は、容量が少ないので情報量を減らして記銘しないと機能しなくなってしまいます。
長期記憶は、長時間保持できる記憶のことですよね。容量は無制限と言えるほどになっています。数字でいくと、1ペタバイトと言われています。1ペタバイトは1ギガバイトの100万倍です。数字が大きすぎて想像がつきにくいですが、広辞苑に換算すると、3万冊分になるといわれています。
さて、私たちはこの膨大な量を記憶できる長期記憶を使いこなせているでしょうか?昨日の朝食のメニューを覚えていますか?覚えていない人が多いんじゃないでしょうか。こうやって本来持っている記憶の機能を私達は使いこなせていないんです。
では、どうすれば記憶を使いこなすことができるんでしょうか?
ヒントは、脳の可塑性にあります。
可塑性とは、金属に力を入れて曲げると曲がった状態を維持する働きと同じように、ある変化をきっかけにその状態を維持する働きのことです。
脳には可塑性があり、何かの変化をきっかけにその方向に働きやすくなる機能があります。そして、それが繰り返されると脳に構造的な変化が起こります。例えば、何かを情報を仕入れて記憶し、その知識を何度も何度も繰り返し続け使うことによってその知識を使うネットワークが強化されていきます。
そして、長期記憶は一定時間後でも想起できる記憶ですので、短期記憶から長期記憶に移行するには、ある情報を一定時間後に想起することを繰り返せば良いということになります。
確実に記憶する。記憶の原則!
注意を向ける!
1つ目の原則は注意を向けるということです。
例えば、目の前に10個の野菜があったとしてその野菜をぼーっと10秒眺めます。その後その中から何の野菜があったかどうか聞かれたときに全て答えることは難しいです。ですが、1つ1つの野菜の名前を言葉にして声に出すことをするだけで簡単に思い出せるようになります。これは、野菜に選択的に注意を向けて、操作を加えたことによって短期記憶にすることができたんです。
操作とは、言葉であれば口に出して言うこと、イメージであれば頭の中で思い浮かべることです。こうやって言葉にしてみたり、イメージを膨らませてみたりすることによって短期記憶に入りやすくなります。
覚えるより思い出す事を大事に!
短期記憶に入った情報今度は、長期記憶に移していくために思い出すことが大事になります。情報を忘れかけたところで長期記憶から引っ張り出すことによって記憶が定着していきます。大事なのは、長期記憶から情報を引っ張り出して使うことができるようにするということです。
この思い出す力をつけていかなければ、その情報を使うことができないんです。思い出す練習の仕方は、情報に対して選択的に注意を向けて短期記憶に入れた後、時間をおいてからそれを思い出すようにします。それを繰り返します。はじめは5秒後、次に30秒後といった形で時間をあけてから思い出すようにします。
こうやって、一定の時間あけた後に思い出すことができるようになると長期記憶に入っていきます。何かに関連付けて注意を向けて記憶するようにするとより思い出すことがしやすくなります。
ヒトの名前を覚えるようであれば、顔と名前を関連付けて記憶します。服装と名前を関連づけてしまうとその人の服装が変わってしまえば思い出すのが難しくなりますので、関連付ける対象はしっかりと選ぶ必要があります。
こうやって、記憶においては思い出すことが大事なりますので、思い出すときの手がかりを複数用意しておくと良いです。ただし、関連付ける情報が多すぎてしまっても思い出しにくくなってしまいます。ここで紹介する良い方法は、1つの情報に対して1つの関連付けをしておく事です。
HOW TO?どのように活用するか?
大事なポイントをまとめると、
- 選択的に注意を向け、情報を短期記憶に入れる。
- 思い出す練習をして情報を長期記憶に入れる。
- 関連づけをして、手がかりを提示された時に思い出せるようにする。
このようなかたちで、まずは覚えたいことを繰り返し言葉にして注意を向け短期記憶に入れます。その後時間をおいてから自分の言葉で再度説明できるように話してみます。これを繰り返し徐々に時間をかけて行っていきます。それと同時に、ポイントを絞ってキーワードも関連付けて覚えておきます。
届いてだれもき記憶術時間をあけて、キーワードを見たときにそれをすべて説明できるかどうか確認します。説明できればオッケー、説明できなければもう一度記録するようにします。これは繰り返して最終的に自分の言葉で説明できるようにしていき、自分のコトバで誰に対してもわかりやすいように伝えられるようになれば自分のものとして記憶できたことになります。
最後に
記憶に対して苦手意識があった方は、今回紹介したポイントをぜひ試してみてください。大事な情報を長期記憶に入れることができるスキルを身につければ自分の成長も効率的になると思います。記憶することは練習すればどんどん上達します。正しい記憶術を身に付けていきましょう。