理学療法士の三好です!関節可動域制限を改善しようとして、筋の短縮に対するROM訓練ばかり行っていませんか?ストレッチばかり行ってもROM制限が改善されないのには理由があります。治療手技が悪いか、そもそも原因が間違っているか。
筋性の制限は、筋の短縮だけではありません。今回は、ROM制限に対する見方がガラリと変わるポイントを紹介します!
筋間の癒着は評価してる?
筋性の可動域制限を確認するとき、筋肉の短縮だけでなく、筋間の硬さをチェックしてますか?
実は、隣り合う筋肉と筋肉の間がくっついてしまっていて、滑走不全を起こしていることは少なくないんです。
くっついているので、筋肉が個々にうまく動くことができずに本来の可動域が出なかったり、疼痛が生じることがあります。
だから、筋肉の間の癒着しているところを剥がしてあげることが大事なります。
大腿部の癒着ポイントを紹介!
例えば、大腿部でいくと大腿筋膜張筋、腸脛靭帯は外側広筋と隣り合わせになっています。
他にも大腿直筋と外側広筋、内側広筋、内側広筋と縫工筋も隣に位置しています。
筋が接している部位を確認し、頭に入れておいてから触診していきましょう。
特に2関節筋の大腿直筋、大腿筋膜張筋周囲で、起始、停止付近が硬くなりやすいのでチェックしましょう。
癒着の剥がし方
筋肉の間に指を入れ、引き剥がすように筋肉の走行に沿ってリリースしていきましょう。
腸脛靭帯は直接つまんで引っ張るのもありだと思います。しっかりと他の筋から剥がしてあげましょう。
極端に硬くなっている部位は表層の皮膚や脂肪が硬くなっていることもあるので、まずは表層を緩めてから、筋レベルまで徐々に行うことも必要になります。
筋短縮へアプローチしているのに改善されなかったケースへ
ここが痛い!って訴えがあって、その筋を狙って一生懸命マッサージしてもなかなか痛みが改善されない、、、ってことはよくありますね。
そんな時は、筋の走行を再確認して、筋間を狙って触診して、硬くなっている部位があったら、筋間を剥がすように意識してリリースしてみてください。
今まであんなに頑張ってマッサージしていても変わらなかったのに、すんなり痛みが改善されることもあると思います。
そのために解剖学の知識、触診の技術は大事です!