ピラティス

お客さんの悩みを解決するピラティスレッスンの作り方の手順

三好 裕也

日本の理学療法士・ピラティスインストラクター。藤沢市の整体ピラティスサロン「Miyoshi整体サロン」を運営。YouTube登録者8万人突破! →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

こんにちは、みよし(SNS一覧はこちら)です。

今回は、お客さんの悩みを解決するために、ピラティスを提供できる方法についてまとめていきたいと思います。

ピラティスレッスンの目的

・痛みやコリ、痺れの改善
・姿勢の改善
・運動不足の解消=身体の硬さの改善、姿勢改善

主には、筋肉の硬さやそれに伴う症状、姿勢の改善をしたい方が多いと思います。

特に深刻な悩みとしては痛みや痺れの改善をしたいからピラティスをしようと思う人が多いと思います。

ですので、症状の改善につながるレッスンができることが、お客さんにとっての価値を生み出すことに繋がります。

患部⇨患部外⇨根本解決の順に繋げる

レッスンを提供する前に、悩みの原因を明確にすることが重要です。

例えば、首肩の痛み、腰痛、坐骨神経痛などの症状の原因や病態を明確に知っておくことです。

首肩の痛みは、まず首肩の筋肉が硬くなっていることにより起きています。

大半は首肩を同じパターンでしか動かせていないことで筋肉が凝り固まっています。

さらに、首肩に関しては姿勢の影響を受けやすいので、胸椎後弯の増強や、頭部前方偏位により頸部後方の筋肉に負担がかかりやすくなっていることで硬くなりやすくなっていることもあります。

多くの場合は、症状を出している筋肉を使えていない事と、症状を出している。筋肉と反対の働きをする。筋肉や共同して働く筋肉が働きにくくなっていることと、それに伴う姿勢による負担の増加が原因になっていると言えると思います。

  1. 患部の筋肉を直接動かすエクササイズの選択⇨症状が軽減するかチェック
  2. 患部外の使えていない筋肉を使い、患部の負担を減らすエクササイズの選択⇨一度動きを入れてみて症状が軽減するかチェック⇨減るようならその動きを反復
  3. 姿勢が原因になっているようなら姿勢も改善につながるエクササイズの選択⇨姿勢が変わるかチェック

こんな流れでレッスンを組み立てられるとお客さんの悩み改善につながると思います。

より詳細に具体例を挙げて考えていきます。

例えば、首の後ろが痛い場合のレッスン

例えば、首の後ろが痛い場合、組織としては板状筋が痛いケースが多いですね。

この場合、板状筋がかなりカチカチになって滑走障害や伸張障害を起こしています。

原因は、スマホやデスクワーク、ずっと座ってテレビを見ている、編み物などを長時間やっていたなど。

板状筋を長時間同じ姿勢で使い続けていたことで、組織が伸縮しにくくなっているわけです。

シンプルに考えれば、同じ姿勢で居続けていた事が原因なので、基本的にはいろんな姿勢を取れるように動かせばOKなんですが。

まず、板状筋を伸縮させて滑走をよくするように頸部の運動を痛みが強くない範囲で反復します。

いろんな方向に動かしていくと、徐々に板状筋の伸縮性が良くなってきて痛みが軽減していきます。

痛みが軽減してきたら、姿勢と動きを見て特に弱くなって使えてなさそうな部位を狙ってエクササイズをしていきます。

例えば、胸椎後弯が強いようなら胸椎伸展を促してみて患部の痛みが減るかどうかをチェック。痛みが減るようならその動きを反復して入れてみるなど。

特に身体の中枢にある大きな骨から順番にアプローチした方が効果が出やすいので、背骨や骨盤、股関節あたりの土台になる関節を動かしていきます。

前屈、後屈、側屈、回旋を見て、背骨のどこが硬くなっているのか、どの動きが苦手なのかを見てあげる。

股関節屈曲、伸展、内外転、内外旋、どの動きが苦手なのかを見てあげる。

頭部前方偏位の場合は、胸椎の伸展や回旋が苦手だったり、骨盤が後傾位で前に出ていて、殿筋やハムストリングスが硬くなっている事が多いでので、バックラインをストレッチしつつ、腸腰筋や大腿四頭筋を強化するようなエクササイズだったり、脊柱を動かすエクササイズを入れていくと良いと思います。

例えば、大殿筋やハムのストレッチ、キャットストレッチ、スパインツイスト、マーメイド、スパインストレッチなど。

苦手な場所を意識して動かすように伝えていくと、うまく修正できればかなりキツい感覚が出てくると思います。

きつい感覚がある中で反復してエクササイズを行えると、エクササイズ後に変化が感じられると思います。

いずれにしてもエクササイズをしながら、代償を修正していくことで普段使わない場所を使うことで負担が軽減するので、結果として症状の改善につながっていきます。

例えば、腕の痺れがある場合のレッスン

腕の痺れの原因は、主に斜角筋症候群、胸郭出口症候群、上腕や前腕部での神経の絞扼が考えられますね。

原因は、頸部や肩甲骨周囲を同じパターンでしか動かさずに固まっているか、使いすぎで固まっているかになるかと思います。

いずれにしても、固まっていることが原因になっているので、固まっている部位を徐々に動かして伸縮性を改善していくことが重要です。

基本的には痺れが出ている部位の手前で絞扼されていることが多いので、その部位の伸縮性をチェックします。

頸部を側屈した時に痺れが強くなるようなら斜角筋の伸縮性や滑走性が悪くなっていることで、しびれがわりあい起きていることを考えられるので、まず斜角筋の伸縮性や滑走性を改善するために斜角筋のストレッチを繰り返していきます。

ある程度動かして柔軟性が改善してきたところで、しびれの出具合が改善しているかどうかをチェックします。

痺れが軽減するようであれば、斜角筋でOK、変化がないようなら他の組織を見ていきます。

こんな感じで患部の問題を改善しつつ、患部の問題を起こしている根本的な原因についても見ていきます。

根本的な原因として、腕の痺れの場合はバックラインがガチガチに硬くなっている人が多い印象です。

特に、腰部、臀部、ハムストリングスが短く固かったり、肩甲骨が過度に内転し菱形筋や僧帽筋が短縮、前鋸筋が伸張されているケースがあります。

その結果、頸部が過度に働かなければならなくなっているという感じです。

なので、やることはバックラインと脊柱の柔軟性改善をしながら、肩甲骨の動きを出していくことで頸部の緊張をとっていく。

脊柱と肩甲骨の動きを改善することで、頸部だけでなく、上肢の負担も軽減していくことで結果的に上腕や前腕の筋膜の問題も軽減されていくと思います。

具体的なエクササイズとしては、殿筋やハムのストレッチ、キャットストレッチ、マーメイド、スパインツイスト、肩甲骨のコントロール、スパインストレッチなど。

脊柱と肩甲骨をいろんな方向に動かしつつ、動かすのが苦手な方向に意識して使えるように修正していけるといいかなと思います。

まとめ

まとめると、

まずは症状の原因の組織が何なのかを特定する。

患部を的確に動かして症状を軽減する。

大きく全体を見て、全体の問題を把握する。姿勢や筋膜ラインの硬さなど。

全体を動かしながら苦手な問題を改善していく。

この流れでレッスンをしていくことで、お客さんの悩みを解決するレッスンにつながっていくのかなと思います。

ピラティスについては、また記事にしていきます^^

スポンサーリンク

スポンサーリンク

  • この記事を書いた人

三好 裕也

日本の理学療法士・ピラティスインストラクター。藤沢市の整体ピラティスサロン「Miyoshi整体サロン」を運営。YouTube登録者8万人突破! →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

-ピラティス