理学療法

MMT5だから問題なしは間違い!?筋力はMMTだけでなくココで判断しよう!

三好 裕也

理学療法士・整体師・ピラティスインストラクター。藤沢市「Miyoshi整体サロン」代表。痛みやコリ、関節可動域改善が専門です^^ →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

こんにちは、みよし(@yuyampt)です。

今回は、学生のうちに知っておきたい筋力評価のポイントです。

筋力はMMTを使って評価している人が多いと思いますが、MMTには限界があります。

「MMT5あるから問題なし!」って判断をしている人もいるかもしれませんが、実はそんなに単純な話ではありませんw

そこで、今回はMMT以外の評価で患者さんの筋力がどの程度あるのか判断するためのポイントを紹介しますね^^

[box class="blue_box" title="この記事で得られる事!"]

  • MMT5だから問題点に上がらないわけではない理由がわかる
  • 筋力を総合的に評価できるようになる
  • 患者さんの筋力が生活にどう関係するのかがわかるようになる

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こんな事が得られる記事になっていますので、気になった場合は参考にしてみてくださいね^^

MMT以外の筋力評価はここで判断しよう!

周径で筋力評価

周径で筋量をチェックする事である程度その人の筋力を予想する事ができます。

筋力は筋量に比例しますからね。

筋力を見る前に周径や触診して筋萎縮が見られているようならその人の筋力は弱いのかなーって予想する事ができます。

血液データ

アルブミンをチェックして、その人の栄養状態もみておくのも1つの指標になります。

自分もちゃんとご飯食べなかったら動く気にならないですよね?

それと同じで患者さんも食欲が出てきて、栄養が取れるようになって初めて筋力をしっかり発揮できる状態になります。

アルブミンがめちゃ低いのに筋力は強いwwなんて人はごく稀なんじゃないでしょうか!

触診で筋肉の質をみておく

触診で筋萎縮の程度を確認しておくのと合わせて、筋肉の質をみておくと良いです。

実は筋肉が硬いのか、柔らかいのかによって筋力の発揮に影響します。

筋量はあっても、ガチガチで硬い筋肉は筋力を発揮しにくいです。

これは筋繊維の滑走不全によるものや筋間の癒着があること、筋緊張の調整が困難など原因は様々です。

そんなわけで、筋量の確認と合わせて、筋肉の硬さ、柔らかさをチェックしておくと良いです。

リハビリが始まる前の生活状況から判断

ここは結構大事なポイントです!

「リハビリが始まる前にその人がどんな生活をしていたのか?」

ここを実際に筋力評価する前にしっかり聞いておきましょ。

その人がどんな生活をしていたかを知ることである程度筋力が予想できるからです。

例えば、

[aside type="boader"]

  • 散歩に出かけたり、買い物に行ったり活動的→MMT5、十分に筋力はあるだろうな
  • 自宅内生活中心で外にはあまり出る機会が少なかった→MMT3〜4程度
  • 自宅内生活中心で座っている事が多く、家事はあまりしない→MMT3
  • 寝ている事が多く、ベッド周りで過ごす事が多い→MMT2〜3

[/aside]

僕の場合、こんな感じで大体の筋力を予想したりしてます。

病院の場合は、発症してからリハビリ開始までベッド上安静で寝ている期間がある場合もあるので、安静期間によっても筋力低下の程度を予想しますよ。

あとは、認知症やパーキンソン病などの既往があると筋力低下や拘縮が起きやすい傾向があります。

認知症やパーキンソン病の既往がある場合、ベッドで寝ている間、自分で身体を動かすことをしない人が多いんです。

脳機能がしっかりしている人の場合、安静期間中も多少なり足を動かしてみたり、手を動かしたりします。

これが結構大事で、筋力低下や拘縮の予防になるんです。

MMT5だから問題なし!は間違い??

筋力評価をして、MMT5だ。ここは問題点にはならないな。

って判断したことありません?

これ実習中にありがちだと思うんですが、MMT5でも問題点になる場合は十分にあります。

例えば、スポーツ選手の場合。

スポーツ選手の筋力はMMT5です。でも、スポーツ選手のリハビリでは筋力低下が問題点になりますよね。

MMT上は5だけど、スポーツでのパフォーマンスを発揮するにはまだまだ不十分なんです。

MMTには限界があります。

そもそも健常人の大腿四頭筋筋力に手の抵抗が勝てるわけないですよねw

だから筋力評価にはMMT以外の要素で見る事がとても重要だと僕は感じています、、、。

筋力と生活動作の関係

ざっくり、MMTと動作との繋がりをどうイメージしておくと良いのか知っておいてもらうために伝えておきますね!

例えば、立ち上がり動作の場合は、

離殿してから膝関節で体重を支持して、大腿四頭筋の収縮で膝関節を伸展しますよね。

その時にどの程度の筋力が必要になるかというと、

ざっくり言って、その人の骨盤から上の体重分の重さの半分です。

大腿四頭筋は2つですからね?笑

上半身の重さを片脚ずつに割り振ったとして、その分を支える事ができる大腿四頭筋筋力があれば立ち上がり動作は十分行えるってわけです。

ちゃんと伝わりました?

例えば、僕の場合、体重は63kgです。

おそらく、体幹と上肢で体重40kgくらいでしょう。

立ち上がるには、40kgの半分で20kgくらい片方の足で支える必要があります。

楽に立ち上がるには20kgは膝関節伸展筋力で持ち上げられる必要があるってわけです。

もちろん関わる筋肉は大腿四頭筋だけじゃないんですが、それくらいを目安に考えておくと、

MMTを評価する時にどれくらいの抵抗をかければ動作につなげられる評価になるのかがイメージしやすくなるんじゃないかと思います!

まとめ

今回は、筋力評価をする時にMMT以外でみておくと良いポイントを紹介しました!

MMTだけで筋力評価するのは難しいと思います。

僕の場合、最近はMMTで見るより動作を通して評価しちゃう方が多いです。

いろんなパターンで運動をしてもらって、代償動作を見て発揮しにくい筋肉を割り出す方法です。

慣れてきちゃえばこれが一番簡単な評価方法かなと感じています。

周径、触診、検査データ、入院前の生活状況などを参考にして筋力を総合的に評価していって見てくださいね^^

今回は以上です!

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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三好 裕也

理学療法士・整体師・ピラティスインストラクター。藤沢市「Miyoshi整体サロン」代表。痛みやコリ、関節可動域改善が専門です^^ →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

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