【感覚検査のやり方】明日から実践できる簡単な感覚検査の方法


学生さんは、まだ経験が浅いので感覚を検査するといってもその検査をやる目的とか、その検査の方法がいまいち理解できていない部分があるんじゃないでしょうか?私も学生の時は感化検査にやり方がいまいちわからなくて実習中悩んでいたのをおぼえています。今回はそんな学生さんや、新人のセラピスト向けに感覚検査の方法を伝えていきたいと思います!

 

感覚とは?

 

最も簡単な要素的刺激を主観的に認める働きを言う。

 

とか、テキストには書いてあったりしますが、簡単に言うと、外からの刺激を受け取る力ですよね。感覚には種類があって、体性感覚、内臓感覚、特殊感覚があります。特殊感覚は、味覚とか、嗅覚とか前庭感覚、聴覚、視覚なんかのことです。それぞれの感覚は大事なんですけれども、理学療法では、特に体を動かすことに対する感覚である体性感覚が大事になりますので体性感覚について検査をしていきます。

 

 

なんで感覚の検査をするの?

 

感覚の検査の目的ですが、意外にこれは理解できていないまま検査をしている人も多いんじゃないでしょうか?何のために患者さんの感覚を検査するのか?その検査をして何につなげていくのか?考えたことはありましたか?

 

感覚は、刺激をその人がしっかりと受け取ることができているか?をみる検査です。表在感覚でいったら、足や手を触れることによって、足や手にある感覚受容器を通して刺激を受け取り、その刺激が脊髄を通って、脳までしっかりと送られているのかどうか?

 

そういったことを具体的に検査して、その方が体に触れたときの刺激、体を動かしたときの刺激を正確に受け取ることで認知し、生活をしっかりと送ることができるのかどうか?感覚障害があるのであれば、その障害があることでその方の生活はどのように変わるのかどうか?どのような生活が難しくなるのかどうか?といったことを把握できるようにしていくための検査です。

 

最終的には、その方がより良い生活をしていくためにはどうしていったらいいのか?を考えアプローチしていくことにつなげていきます。

 

体性感覚の分類

 

  • 表在感覚→触覚、圧覚、痛覚、温度覚
  • 深部感覚→関節覚(運動覚、位置覚)、振動覚、深部痛覚
  • 複合感覚→2点識別覚

 

 

体性感覚検査のポイント

 

検査に入る前に

  • まずは、患者さんの認知機能、意識レベル、精神状態に異常がないかどうか確認しておくこと。感覚検査をする前にHDS-R、JCSなど、認知機能や意識レベルの評価をするスケールを用いて検査しておきましょう。
  • オリエンテーションはとても大事です。検査の方法を患者さんに理解してもらえるように丁寧に説明していきましょう。オリエンテーションは事前に練習しておきましょう。
  • 自分が検査を受けてみて、受ける側の立場になったらどう感じるのかを知っておくこと。

 

オリエンテーションのポイント

  • 自分が患者さんだったらどう説明されたら理解できるかどうか想像しながら伝え方を考えること。
  • ゆっくりと丁寧に。
  • 自分が理解していることでなければ、相手には伝わらない。まずは、自分がその検査の目的や方法をしっかりと理解して、説明の練習をしてそれからオリエンテーションを行うこと。

 

 

触覚検査のポイン

  1. 触れたことがわかるか、触れた場所がわかるか、反応の速さはどうか程度がどうかを確認。
  2. 左右差を確認する。
  3. 数値で確認する。例:右が10だとしたら、左は10分のどれくらい?
  4. 速さはどうか?触れたらすぐに「はい」と答えられるかどうか。

 

そもそも触れられたことがわかるかどうか、場所がわかるかどうか、反応の速さはどうか、感覚の程度はどうかといったことが大事になります。これらを知ることで、患者さんが身の周りのものに触れたときにどう感じているのかどうかを把握していきます。

 

検査をしてそれを把握したあとに、自分がこういう感覚の状態だったらどう感じるんだろう?ということを想像してイメージしておくということが大事です。

 

例えば、足底の特に母指の触覚が鈍麻していて、触れたことに対する反応も遅くなっている状態であれば、歩行の立脚終期で母指で蹴り出しをするのが難しくなっている状態と考えられます。実際に歩行の様子を見させてもらって、母指での蹴り出しが行えていないようであれば、その様子を実際に視覚で確認してもらったり、鏡を見ながらフィードバックしてあげたりすることで触覚の鈍さを補って動作訓練を行っていくということもできます。

 

 

深部感覚検査のポイント

  1. 運動覚、位置覚の違いを知っておく
  2. 運動覚は、関節の動いた方向。位置覚は関節の角度、位置の把握
  3. 筋紡錘やゴルジ腱器官、関節の感覚受容器が関節の角度や筋の伸張の程度を感知しそれを脳に伝えることができているかどうか?
  4. 関節覚は四肢末端のものほど侵されやすいので、抹消だけでなく大関節も確認しておく。
  5. はじめはゆっくりと行い、わかるようであれば速度を速めていく。
  6. 左右差はどうか?

 

深部感覚のポイントは、患者さんが自分の関節がどの程度曲がっているのか?どの方向に動いているのか?を把握できているかどうかを知るということです。

 

深部感覚の検査で左右差があるようであれば、立位をとってもらったときに、関節の屈曲、伸展具合に左右差が出てくるかもしれませんし、歩行時にも同様に左右差が出てくると考えられます。患者さんはその左右差に気づくことができないので、視覚でフィードバックしてあげたり、表在感覚が悪くなければ、触覚でフィードバックしてあげたりすることで左右差に気付かせてあげることができます。

 

このように、患者さんの感覚が悪い部分を補ってあげるように、悪くない他の感覚受容器を用いてフィードバックしていってあげるということが大事です。

 

このようなかたちで、今回は感覚検査のポイントと方法、治療の際の簡単なポイントを紹介してきました。感覚検査のやり方で悩んでいた方は今回紹介したポイントを頭の片隅に置いて、実際に実習や臨床で試してみてください。そうすることで、感覚検査の目的ややり方が身についてきて患者さんのADL面につなげることができるようになっていくと思います。

 

 

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