理学療法

臥位、伏臥位で膝の伸展制限はないのに、立位で膝の伸展制限がある?

三好 裕也

日本の理学療法士・ピラティスインストラクター。藤沢市の整体ピラティスサロン「Miyoshi整体サロン」を運営。YouTube登録者8万人突破! →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

理学療法士の三好です^^今回は膝の伸展制限について、背臥位や伏臥位で伸展制限が見られないのに、立位だと伸展制限が見られる患者さんがいてそれはなぜなのか?と悩んでいる人のためにその評価方法について書きました。立位での伸展制限の原因についてわからないことがある方はチェックして見てください。

 

背臥位での膝伸展評価

 

背臥位で膝伸展制限を見る時どうやって見ていますか?

 

私の場合、まず最終域でハムストリングス、腓腹筋、後方関節包、パテラ周囲の組織、皮膚の硬さをチェックします。パテラの可動性、脛骨の動きを合わせてチェックします。プラットホームから膝下の空間の距離も見ますね。骨盤、股関節での代償がないかも確認します。

 

チェックする箇所

  • 大腿二頭筋
  • 半腱様筋
  • 半膜様筋
  • 腓腹筋
  • 後方組織の硬さ
  • 膝蓋上嚢
  • 膝蓋下脂肪体
  • 膝蓋腱
  • 膝蓋支帯
  • パテラの可動性
  • 脛骨の動き

 

 

伏臥位での膝伸展評価

 

伏臥位では足関節はプラットホームから出して足関節の影響を除いた状態で評価します。大腿骨が回旋していても純粋に膝の伸展の評価ができていないことがあるので大腿骨も中間位になっているか確認します。

その上で、ハムストリングス、腓腹筋、後方関節包の硬さを確認します。最終域でどこが張ってくるかを見ましょう。ハリ感は左右差を見るとわかりやすいです。

 

チェックする箇所

  • 大腿二頭筋
  • 半腱様筋
  • 半膜様筋
  • 腓腹筋
  • 各筋の癒着の有無
  • 後方組織の硬さ
  • 筋の伸張感、柔軟性の程度
  • 最終域での脛骨の動き

 

 

背臥位、伏臥位の評価で問題がなくても立位で制限がある場合

 

筋肉や周辺組織の硬さ、短縮に問題がないと判断したのに立位で制限がある場合。

 

もしかするとチェックしきれていない場合があります。もう一つ簡単なチェックの仕方があります。

 

背臥位で両側の下肢を踵の位置を揃えて他動で持ち上げてみてください。

 

両側の下肢を揃えてSLRする感じです。

 

膝のその時左右差はないかチェックしてみてください。背臥位で筋の伸張感や組織の硬さが触診でチェックしきれていなかったり、背臥位で膝の床下の空間がなくて伸展制限はないものと思っていても、骨盤や股関節の代償によってわずかに制限があるのに隠れてしまっている場合があります。

 

上記の方法で見てみるとわずかな代償を除いた状態で制限をチェックすることができます。持ち上げた状態でまた筋の伸張感や組織の硬さをチェックしてみると良いと思います。背臥位、伏臥位ではわからなかった硬さが見つかるかもしれません。

 

チェック方法

  • 背臥位で寝てもらう
  • 両側踵を揃える
  • SLRと同様に両下肢を他動で軽く持ち上げる
  • 筋や後方組織の硬さを確認
  • 左右差を確認
  • 前方組織の硬さも同様に確認

 

こんな感じで、立位での伸展制限がなぜ起きるのかわからなくて悩んでいた方はぜひ確認して見てください^^

スポンサーリンク

スポンサーリンク

  • この記事を書いた人

三好 裕也

日本の理学療法士・ピラティスインストラクター。藤沢市の整体ピラティスサロン「Miyoshi整体サロン」を運営。YouTube登録者8万人突破! →さらに詳しいプロフィールはこちらをクリック

-理学療法